整理整頓

思考を整理するためにアウトプットするブログ。

学習の自己評価に関する文献調査

作業概要と実施理由

独学には何をどこまで学べば良いのか分からない不安が常につきまとう。学習者自信で学びに対する自己評価ができれば自信を持って進むことができるが、分かっていないことを評価するのは難しい。そこで、プログラミング学習問わず自己評価がどのように行われているのかを調べることにした。教育者による評価と自己評価について資料を集めて整理していく。

作業時間/見積時間:6.5h/7h

学び

  • 教育界のアクティブ・ラーニングの動向を抑えることができれば自己評価の概念を学べそう
    • 今回はブルームタキソノミー(目標分類学)やルーブリックに関する論文・記事を見つけてインプットしたが、体系的には学べていないので参考になるものがまだあるかも
    • 日本がどれぐらい遅れているのか分からないが最先端ではないことは分かった
    • 書籍で体系的にまとまっているものや、プログラミング学習についての大規模な調査が行われているものがないか調べてみたい
  • ネットで文献読めるのってすごい
    • 今までまずは書籍を読むことが習慣になっていたけど、キーワードが分かっていないと目的の本にたどり着くことができない
    • こういう時に文献を横断的に読めるのはありがたい

メモ

  • (PDF) 社会人における学習・実践の促進要因調査
    • 内容
      • 調査の趣旨とややズレたけど、読んだのでまとめておく
      • 「効果・変化の実感」「認めてくれる人」による自己効力感が学習促進のコアとなる
      • 「活用イメージ」「必要性・メリット」「取り組むことの明確さ」も学習促進に有効
      • 支援を受ける環境から自律的に学習する環境へ徐々に移行することが必要
      • 個人特性の1つ「学習や自己の成長に対する前向きな態度」も学習促進に有効
    • 考察
      • 結論はすべて「LEARN BETTER」「Helping Children」「モチベーション3.0」などの書籍通りとなっていて納得できた
      • 年代によって効果が反転するほど異なる項目があるのは意外だった
      • メンターの存在が負になり得ることが意外だった
        • 初学者と同じサポートをし続けると学びの機会を奪ってしまう
        • この考えは教材にも反映したいなぁ
  • (PDF) 学習・教育に関する達成目標の設定法
    • 内容
      • 下部組織のアウトカムズ評価の積み重ねで、上部組織の評価が可能となる
        • アウトカムズ (Outcomes)とは学習の前後でどのような変化があるかという学習成果のこと
      • 科目の達成目標の設定フロー
        • かなり具体的で時間をかければ設定できるイメージが湧いた
      • ブルームの目標分類学について
        • 軽く調べてみて、この記事がわかりやすかった
        • 紹介されている動詞一覧表も有益なので、設計することになったら使いたい
    • 考察
      • ブルームの目標分類学の6段階のうち、3つ目の「適用できる」までを促すことができれば初学者を抜けることができるはず
        • それ以降は1つめの記事でいうところの「メンターの存在が負になり得る」状態だと思う
      • 最終目標を数段階にブレイクダウンし、その最小要素単位の目標を満たすことで上位の目標を満たすという考え方は納得
      • 学習者自信で評価できるのかは難しいところがある
        • 教育者の存在が前提となっている
  • (PDF)プログラミング教育へのアクティブラーニング導入の検討
    • 内容
      • プログラミング教育用ルーブリック
        • ルーブリックについてはこの記事がわかりやすかった

          これからは、従来のようなテストの点数だけで成績が決まる「知識重視の教育」から、「知識に加えて、思考力や判断力も重視した教育」に変わるのです。アクティブラーニング重視した教育への移行において、生徒に明確で公正な評価を実現できるルーブリックが注目されています。

      • 到達レベルを検討する際に2つ目の資料に出てきた「ブルームの目標分類学」を「ICEモデル」に落とし込んでいた
        • ICEモデルについてはこの記事がわかりやすかった

          ICEモデルの基本的な考え方は「基礎的知識(I)のつながり(C)を適切な質問と指導を通じて理解させ、さらに自らの体験に結びつけた知の応用(E)へ発展させる」というものです。すなわち、知識を相互に関連づけてより深く理解したり、知識を他の学習や生活の場面で活用したりできるようにするための学習モデルといえます。

      • 検証人数が少ないのでもっと大規模な調査例があると嬉しい
    • 考察
      • ルーブリックを作るのは難しいので運用が必要
        • 学習者と共創して作るのが望ましい
      • ルーブリックは学習者のみで評価できることを目指して作られている
        • サンプルや複数記事を見たけど、まだ初学者が自己評価するには曖昧な項目で難しそうに思えた
        • 学習のマインドの問題なのか…もう少し深堀りしてみる
  • (PDF)学習成果としての能力とその評価
    • 内容
      • ルーブリックの開発は労力と時間がかかる問題
        • 専門的なルーブリックに共通する一般的な部分をVALUEルーブリック(メタ的なルーブリック)にまとめる
        • VALUEルーブリックはAAC&U(アメリカ大学・カレッジ協会)の取り組み
        • それを適宜専門に合わせてローカライズする
      • 妥当性や信頼性を備えたルーブリックを開発するのは難しい
        • 3つ目の資料と同じ見解
        • すでにあるルーブリックがあれば参考にしたい
          • 英語なら見つかるかも?
    • 考察
      • ベースとなる評価を見つけられれば、それを発展させることができそう
        • 0ベースで作ることは困難なので雛形を用意したい
      • 自分たちのメタルーブリックを作ることができれば、各項目に落とし込みやすい
        • プログラミング言語、CS、業務などで共通して使えるメタルーブリックを定義したい
        • 具体なルーブリックを作って学習者にインタビューしながらメタルーブリックを定義できれば、他の具体に落とし込んでも大きく外すことは無さそう